初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
何時に連絡が来るかわからないけれど、急いで家に帰った。
『一緒に飲みに行こう』
だいぶ慣れたつもりでいた相良さんの声。それでも直接耳に聞こえてきた電話の声に、胸を高鳴らせた。
今だってこうして思い出すと……
―――トクン
気持ちが通じ合ってからも相良さんのちょっとした言葉に胸が騒ぎだす。
むしろ前よりも容赦ないその言い方にドキドキさせられてばかりで、口も手も出るなんて言っていた相良さんの言葉は、こんな所にも反映されてるんだなんて妙に納得したりしてる。
こんな風に相良さんを想って待っている時間もそう悪くない。とはいえ、クリスマスの時のように早い時間に連絡は来ない。段々とお腹もすいてくるし。
時間を確認すれば八時過ぎ。一緒に食事をするのをあきらめかけた時に、
―――ピンポーン
瞬間、素早く動いた体。
ドアスコープも覗きもせず、ドアチェーンを外し、ドアを開ける。それは自分でも呆れるぐらいに短い時間だった。
「お帰りなさい」
ドアを開けるなりそう言った私に飛び込んできたのは、驚いた顔のまま立ち尽くす相良さん。
「お疲れ様です」
微笑んでもう一度言う私にやっと動いたのは相良さんの手。
『一緒に飲みに行こう』
だいぶ慣れたつもりでいた相良さんの声。それでも直接耳に聞こえてきた電話の声に、胸を高鳴らせた。
今だってこうして思い出すと……
―――トクン
気持ちが通じ合ってからも相良さんのちょっとした言葉に胸が騒ぎだす。
むしろ前よりも容赦ないその言い方にドキドキさせられてばかりで、口も手も出るなんて言っていた相良さんの言葉は、こんな所にも反映されてるんだなんて妙に納得したりしてる。
こんな風に相良さんを想って待っている時間もそう悪くない。とはいえ、クリスマスの時のように早い時間に連絡は来ない。段々とお腹もすいてくるし。
時間を確認すれば八時過ぎ。一緒に食事をするのをあきらめかけた時に、
―――ピンポーン
瞬間、素早く動いた体。
ドアスコープも覗きもせず、ドアチェーンを外し、ドアを開ける。それは自分でも呆れるぐらいに短い時間だった。
「お帰りなさい」
ドアを開けるなりそう言った私に飛び込んできたのは、驚いた顔のまま立ち尽くす相良さん。
「お疲れ様です」
微笑んでもう一度言う私にやっと動いたのは相良さんの手。