初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

「今度こそ、お預けなしな?」

口付けの合間に、そんな事言うから。

「お預けなんてっ―――」

反論の余地も与えられないまま、その言葉ごと呑みこまれる。

……むしろそれは私の方。もっともっと欲しくなるから。

「クルミちゃんに触れていいかと思ったら、堪え性のなさに拍車がかかった」

熱い眼差しを向けたまま髪に触れ、頬に降りて唇をなぞる。

「堪えなくても」

「ん、」

返事をするように口付けられ、答えるようにそれを返す。

欲しいのは、今
我慢もなにもいらない
ただ目の前のそれに手を伸ばすだけ

癒しているのか
満たされているのか
どちらがどうとか関係ない

「ずっとこうしたかった」

そう告げると目の前の瞳が大きく見開かれて、

「いつから?」

そんな風に意地悪に聞くから。

付き合ったときから?
もっと前から?
わからない、なぜかいつの間にかそう感じてた。

「たぶん、ずっと前」

「ん、じゃ一緒か」

一緒という言葉が嬉しくてまた微笑みあう。

それから私たちはそれを確かめ合うように何度も口付けた
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