初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

ふと時計を見ると零時過ぎ。

そういえばまだ相良さんからの電話はない。ここの所、十時過ぎぐらいだったのに今日はどうしたんだろ？
メールをしようと画面を開いたけど、ふと考えなおす。

まぁ明日まで休みだから夜更かしして待ってみてもいいかな。
スマホをテーブルの上に置こうとした瞬間、それがふるえだす。

「あれ、メール？」

《おやすみ》

ふふ、あいかわらず短い。

遅い時間だからと思ったのかな？いつも相良さんから電話もらうし、たまには私から電話をかけてみてもいいかも。

呼び出し音が聞こえる。

『っと、クルミちゃん？』

「あ、うん。まだ起きてたし、」

声も聞きたかった。声を聞くとやっぱり会いたくなる。

『そっか』

あれ？そんな風に思うのは私だけ？

いつもと感じが違う。なんだか少し、迷惑そうな？まさかね、一瞬頭に浮かんだ事を打ち消すように、

「えっと、あ、そうだ。明日帰って来るの？」

『いや、明日じゃなくて―――（……ジュ…キー……てる…？）』

え？電話の向こうに聞こえた声。確かに相良さんの名前を呼んでた。

『あー、ごめん、あとでまた』

そして電話が切れた―――。

……って、誰？