初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
四人で作業しても狭いと感じないキッチンからリビング移動した私たち。

「それにしても、すごく広いキッチンですよね？」

「ええ、本当はもっと狭かったのだけれど朔也が使いやすいようにリフォームしたの。だからリビングが狭くなったわ」

とミレイさんがいったけど、言うほど狭くはない。

「ミレイさんは外国育ちだから狭く感じるんですよ」

「あら？そうかしら？」

「ジュンさんだったら、こーんな顔して「アヤノは贅沢なんですよ」なーんて言いそうですよね？」

桃華ちゃんが楽しそうに彼のモノマネをしながら言った。
それがなかなか上手で、その光景が目の前に浮かんできた。

「桃華ちゃんもなかなかやるね」

ノリちゃんがそう言って私たちはみんなで笑いあいながらランチの出来あがるその時まで楽しく過ごした。


ランチを美味しくいただいた後、今日教えてもらったレシピとなんとたった今食べたランチレシピまで簡単にまとめたものが目の前に配られた。

「いつの間に」

「だから言ったでしょ？朔也は、可愛い子のためなら努力も時間も惜しまないのよ？」

苦笑いを浮かべる朔也さんとニコニコのミレイさん。けれど信頼関係があるからこその言葉だとわかる温かい視線があった。ここには彼との付き合い方が何もかもが魅力的な関係であふれていた。
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