初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
あ、相良さん。見つけた瞬間口元がゆるむ。
そちらに向かって歩こうと一歩踏み出した時―――、
その顔が正面ではなく、右下に向かって何か話しかけているのが見えた。
その視線の先には見覚えのある、……桃華ちゃん。
あ、あの顔。まただ。
桃華ちゃんを見る相良さんの目がすごく優しくて。そう、桃華ちゃんの彼の見せるそれと重なってなぜか胸の奥がズキンと痛む。
小さくて可愛い桃華ちゃん。子供の頃から慕っていて兄のように思ってる。だから幸せになって欲しい、そう桃華ちゃんが言ってた。
同じように相良さんも、妹みたいに思ってる。そう言ってたけど、
その姿をその場で動けないまま見ていた。
……仲の良い恋人同士みたい。
それに、なんで桃華ちゃんが相良さんと一緒に?
胸の中のモヤモヤと浮かんだ謎が嫌な予感に答えを導こうとしている。
それを打ち消すようにギュっと目を瞑り、下を向いた。
「クルミちゃん」
いつもの優しい声が聞こえてきて、顔をあげると目の前に相良さん。そして隣には、
「こんばんは、クルミさん」
可愛らしく微笑む桃華ちゃんが居る。
そちらに向かって歩こうと一歩踏み出した時―――、
その顔が正面ではなく、右下に向かって何か話しかけているのが見えた。
その視線の先には見覚えのある、……桃華ちゃん。
あ、あの顔。まただ。
桃華ちゃんを見る相良さんの目がすごく優しくて。そう、桃華ちゃんの彼の見せるそれと重なってなぜか胸の奥がズキンと痛む。
小さくて可愛い桃華ちゃん。子供の頃から慕っていて兄のように思ってる。だから幸せになって欲しい、そう桃華ちゃんが言ってた。
同じように相良さんも、妹みたいに思ってる。そう言ってたけど、
その姿をその場で動けないまま見ていた。
……仲の良い恋人同士みたい。
それに、なんで桃華ちゃんが相良さんと一緒に?
胸の中のモヤモヤと浮かんだ謎が嫌な予感に答えを導こうとしている。
それを打ち消すようにギュっと目を瞑り、下を向いた。
「クルミちゃん」
いつもの優しい声が聞こえてきて、顔をあげると目の前に相良さん。そして隣には、
「こんばんは、クルミさん」
可愛らしく微笑む桃華ちゃんが居る。