初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
ロビーの中でひと際高い姿を見つけホッとする。すぐに向かうと、私を見つけた相良さんも同じようにこちらに歩いてくる。
「良かった、クルミちゃんに会えて」
「ごめんね、親族の控室で捕まっちゃって」
「はは、そりゃそうだ。花嫁の姉なんだから」
うん、何度聞いても微妙な立ち位置。結婚しているならともかく、姉は独身なんて肩身が狭い以外の何物でもない。とは言え、ここまで待たせてさらにこれ以上ってわけにはいかない。妹だって決して結婚に早い年齢でもないし。
「そうだけど」
そこで扉が開き、会場への案内が続けてアナウンスされる。
「あ、もう入れるみたい」
ここに居てもまた親族につかまる可能性はある。それに一緒にいる相良さんに迷惑がかかるから。
「ん、じゃあ入ろうか」
そういえば、相良さんの席は?
「席順表っていただいた?」
「あぁ、さっき確認したから大丈夫」
ま、私が見たからって今更変えられるわけもないし。
「そう、」
相良さんに促されるままに会場を進む。私は身内だから、この辺りの……
「あ。あった。ここだ」
相良さんが指さしたその席は……
「え?ここ?」
「良かった、クルミちゃんに会えて」
「ごめんね、親族の控室で捕まっちゃって」
「はは、そりゃそうだ。花嫁の姉なんだから」
うん、何度聞いても微妙な立ち位置。結婚しているならともかく、姉は独身なんて肩身が狭い以外の何物でもない。とは言え、ここまで待たせてさらにこれ以上ってわけにはいかない。妹だって決して結婚に早い年齢でもないし。
「そうだけど」
そこで扉が開き、会場への案内が続けてアナウンスされる。
「あ、もう入れるみたい」
ここに居てもまた親族につかまる可能性はある。それに一緒にいる相良さんに迷惑がかかるから。
「ん、じゃあ入ろうか」
そういえば、相良さんの席は?
「席順表っていただいた?」
「あぁ、さっき確認したから大丈夫」
ま、私が見たからって今更変えられるわけもないし。
「そう、」
相良さんに促されるままに会場を進む。私は身内だから、この辺りの……
「あ。あった。ここだ」
相良さんが指さしたその席は……
「え?ここ?」