初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
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目覚ましもかけない休日の朝。
まどろんだ意識の中、ふと目を開けると思いっきり相良さんの胸の中で寝ていた。
自分の手を枕にして、空いた手で私の頭撫でてるし、朝から空気が甘い気がするのは気のせいではない。
「ん、起きた?」
起きるよ、目も覚めるよ。一気に。
「……うん」
朝ご飯を作るために早起きの予定だったのに。 というか起してって言われてたのに。
「ごめ、何時?」
「んー?何時かな」
そうは言うものの、時計を見る気配はない。
大体この寝室に時計なんてものはなかったはずだから
「起きないと」
「別にいいよ、」
体を起そうとする私の手を捉えられて。
だから。腹筋ないから手を付かないと起きられないだって。わかっててそういう事する相良さんを軽く睨む。
だけど「もうちょっと」そう言われてしまうと、弱い。
最近相良さん。たまにこういう事する。甘えてくれてるのかな?ちょっと可愛い。
「あ、」
「ん?どした?」
「ううん」
そっか、相良さん。朝のこんな時間過ごしたかったのか。
やっと起こしての意味がわかったから怒れなくなってしまった。
結局そのまま私たちは午前中ベッドの上で過ごした