初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

パチリと目が開いて意識が一気に覚醒してくきた。隣を見れば相良さんがスヤスヤと寝ている。
目が覚めたら起してって言われてるけど、起こすには早そうで辺りはまだ暗い。それに、たまにはこうやって見ていてもいいだろう。

それにしても本当に気持ちよさそうに寝てる。相良さんの方こそ、疲れてたんだろう。

「ふふ、かわい」

しばらくそうやって見ていたけど、今何時だろ?
ベッドサイドの時計を確認するとまだ三時。せっかく旅行に来てるんだし、もっと夜更かしして朝はゆっくりって思ってたのに。まだ話したいなんて言ってたのにあの後すぐ寝ちゃうなんて。

もうっ、相良さんの手が気持ちいいからいけないんだってば。

布団から出ていた手をそっと握る。やっぱり大きい。温かくて大好きな手。

そぉーっと口元に手を運んで甲に軽く口付ける。

手の甲に浮き出た筋。自分にはないものだからなのか、男を感じさせる。

私は腕の筋肉とか筋とか特に弱い。普段こんな事出来ないから、スリスリとその手に顔を寄せる。

「ん?目覚めた?」

え?目覚めたってそれはこっちのセリフ。
だってまさか起きるなんて思ってない。ていうかそんな事思ったらやってない。その声に恐る恐る相良さんの顔を見る
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