初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
「クルミちゃん、おはよ」
本日二度目の目覚め。今度はさっきと違い外が明るい。
「おはよ」
ていうかもうおはようの時間じゃない気がする。
「残念ながら、もう朝だよ」
相良さんのそのセリフにさっきの会話が蘇り、一気に顔を熱くした。
まだ朝じゃないなんて大胆な事を言って誘ったのは私。
もぞもぞと布団の中に潜るけど「ほら、照れない」って潜っていたその布団から頭を出された。
「うー、だって……」
まだ服着てないし、色々恥ずかしい。
頭を軽くポンポンしてから、ベッドから出た相良さん。
「着替えたら飯にして出かけようか」
メシって、何ご飯?まだ朝ご飯て言える時間だろうか。
おもいっきり口元まで毛布を引っ張ると、落ちているはずの着衣を探す。
相良さんは浴衣に袖を通しながら、その様子に気づいて
「向こう行ってるからゆっくり着替えておいで」
寝室から出て行く相良さんの後姿を見送ってからベッドから出る。そしてすぐに着替え髪をまとめて寝室から出た。
「今日ってどこに行く予定?」
「ん、クルミちゃんと行きたいとこあって……」
どこって聞いてもその答えってことは、近くを散歩じゃない事だけはわかった。