初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
恋の小さなカケラ
旅行から戻ってからの相良さんの行動は早かった。
すぐにうちの実家に電話を入れ、次の週末に訪問を決めた。
さらにはその日のうちに両家の顔合わせの日にちを決め、相良さんのお母様は四月に来る事になった。
会社の花見で行った近くの公園。桜の花びらの舞う木の下で私たちは出会った。
大きな手が印象的で、顔さえ覚えていなかったはずの彼との再会した日から今日まで。
まさかこんな運命になるとは思ってもみなかった。
「ねぇ、相良さん?」
「ん?」
「桜って好き?」
「桜が俺達を会わせてくれたから、感謝しないとな」
「ふふ、桜が会わせてくれたの?」
「あぁ、あの時。風が強く吹いて花びらが散ったんだよな。その花びらを目で追ったらそこに携帯が落ちてた。」
「え?そうなの?」
「うん、」
そんな話初めて聞いた。
出会いが花見の席の隣だったってのはもちろん知ってる。だけど、なんかそんなドラマっぽい事がきっかけだったなんて。
「きっかけが桜だなんてロマンチックね」
「だろ?披露パーティでのエピソードにもってこいだな」
「ふふ、恋のカケラが花びらなんて……」
「一年に一回増えてくんだよ」
「そか、ゆっくりだね」
「先は長いからな。あきられないようにじっくり増やしていかないと」
そう笑いながら言う相良さんにのめり込む事はあったとしても、飽きる要素なんて全くない。
すぐにうちの実家に電話を入れ、次の週末に訪問を決めた。
さらにはその日のうちに両家の顔合わせの日にちを決め、相良さんのお母様は四月に来る事になった。
会社の花見で行った近くの公園。桜の花びらの舞う木の下で私たちは出会った。
大きな手が印象的で、顔さえ覚えていなかったはずの彼との再会した日から今日まで。
まさかこんな運命になるとは思ってもみなかった。
「ねぇ、相良さん?」
「ん?」
「桜って好き?」
「桜が俺達を会わせてくれたから、感謝しないとな」
「ふふ、桜が会わせてくれたの?」
「あぁ、あの時。風が強く吹いて花びらが散ったんだよな。その花びらを目で追ったらそこに携帯が落ちてた。」
「え?そうなの?」
「うん、」
そんな話初めて聞いた。
出会いが花見の席の隣だったってのはもちろん知ってる。だけど、なんかそんなドラマっぽい事がきっかけだったなんて。
「きっかけが桜だなんてロマンチックね」
「だろ?披露パーティでのエピソードにもってこいだな」
「ふふ、恋のカケラが花びらなんて……」
「一年に一回増えてくんだよ」
「そか、ゆっくりだね」
「先は長いからな。あきられないようにじっくり増やしていかないと」
そう笑いながら言う相良さんにのめり込む事はあったとしても、飽きる要素なんて全くない。