初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
「そのネックレスは……」
「知ってる。あの人からの、だよな」
あぁやっぱり。相良さんが知らないわけない。先輩と付き合ってた頃から相良さんとは一緒に食事したりしてた。
友達として付き合ってきたから話しをしている中でそれを知ってたのは当然なのかもしれない。自分には可愛らしすぎるそういう話しをしたかもしれない。
「そうなんだけど。これは、あの忘れてたって言うか」
そう言った瞬間、目を見開いた相良さん。
「そう、なんだ?」
「う、うん。そこにあった事さえ忘れてて。」
「ハァー……そうなんだ……」
深く息を吐き。強張ってた顔を緩ませた。
「いつもそこにあったから特に何が入ってるかとか気にしてなくてって。わっ―――」
話してる途中で相良さんの腕が伸びてきてギュっと抱きしめられた。
あれ?えと、そういうシュチュエーションだった?
「俺、ずっとそこにあんの知ってたんだよね」
「へ?」
頭上から聞こえてきたのはそんな言葉。
「ごめん、知ってて今日クルミちゃん家に来たいって言った」
え?どうして?
囲われているその腕の中でモゾモゾと動き相良さんの顔を見ようとするけど、きつく抱きしめられてるからそれが出来ない