初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
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お互いの息遣いだけが聞こえる。
私の狭いベッドではいつもよりも密着度が高い。重なっていなければ、どちらかの体がベッドからはみ出てしまう。だけど、今日はそれが……
「……悪い。とまんない」
悪くなんてない。もっとって思ってるんだから。
「止めないで。潤季」
瞬間、首元に埋めていた顔をあげて困った顔をする相良さん。
「……マジで、ヤバイって」
近付けた顔は本当に余裕のない様子で、普段では見れない表情。
だけど今、欲しいのは相良さん―――
「……私も。」
いつもなら受け身でいることの多い行為も、今日は与えたいそんな気持ちでいっぱいで。
だってもっともっと。私でいっぱいになって欲しい。
ハァっと色気だだ漏れで溜息を吐く相良さんに見惚れつつ見上げる。
「もしかして俺、試されてる?」
「試、す?」
「どこまで言ったら俺の理性崩壊するかとか……」
「そんなわけっ、」
あるのかな……?だっていつも相良さんは優しくて。でもそれが相良さんのすべてじゃない事はわかってる。
先輩と対峙した時の相良さんはすごく……
「ない?」
どんな相良さんも知りたいから。
「……全部。見せて」