初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

「あーぁ、クルミちゃん。俺の最後の砦、崩した責任とってもらうよ？」

そう言って妖艶に微笑む。いつもとは違う相良さんに、高鳴る鼓動はさらに早くなる。だけど、その眼差しにコクリと頷いた。それを見た相良さんは目を見開いた後、ニッコリと微笑む。

「なんだ、もっと早く出しとけばよかった」

「え？」

「俺もいい子にし過ぎてて、いつだってクルミちゃん不足。」

いい子……だったかな。っていうか、相良さんはいつだって私のヒーローだ。

「どんな相良さんだって、相良さんなのに……」

あ、そうか。どんな私も、私だから。相良さんはいつだって私の味方だったんだ。
相良さんに当てはめてみればこんなにも簡単な答え。

「ん。だからどんなクルミちゃんも俺に見せてよ」

甘く囁く。
私が悩んでた事がなんだかつまらない事のように思えてくる。
私と相良さんの事、それは二人が決める事。

まっすぐと見つめるまなざし。こんなにもいつも私を見つめてくれる相良さん。

「……うん」

「クルミちゃんのお許しも出たし、今日は本気だすよ？」

本気出す？やっぱり少し早まったかも。そう思った時にはもう噛みつくような口付けをされていた。