在りし日の青春は彼女たちに委ねられている。
残りのメンバーもお昼を食べ始める。
会話の話題は
勿論、“青春について” だ。
『青春ねー、恋とかじゃない?』
梨衣がメロンパンを食べながら言う。
『部活とかも青春ぽいよね』
美子がコンビニのサラダに
ドレッシングをかけながら言う。
『私はバンドやってる時が1番楽しいかなー』
焼きそばパンを食べ終わった彼方が
ギターを鳴らしながら言った。
『そっかー。楽しい事って後々考えると
青春だったなーって思うよね。』
そう言って唐揚げを頬張った渚に
『でもさ、何かに必死になることも青春だったって言えるんじゃない?』
珍しく一架が真面目な返答をした。
『え、じゃあ今じゃない?』
友梨奈がサラッと言った言葉に
皆が『えっ?』と驚く。
『私たち、青春について
必死に考えてるよね?
これも、青春って言えるのかなーって。』
各々が少し考え込む。
『いやいや、これは違うでしょ!
だって、恋のようにドキドキもしないし、
楽しいかと言ったら皆で
何気ない話をしてる時の方が楽しいし、
部活みたいに苦しくなるくらい
必死でもないよ。』
そう言った渚に同調するように
他の人も違うと言った。