サバイバル
しばらく思いを廻らせていたが、とりあえず周りを少し歩いてみることにした。

六角の人たちには、いつも「アサミは何も考えずに行動に移そうとするから、危なっかしくてたまらない」と言われるけれども、

今ここにずっと立ち止まってて考えていても何も始まらないと思った。

こういうときにこういう性格って、結構お得かも…。

何よりあのときに一番近くにいた、川島、アネゴ、ドンが心配だ。

あの光のようなものは、私だけじゃなくって周りまでも包み込んでしまいそうなほど大きかった。

だったら、ここに飛んできた(かは別として)のは私だけじゃないかもしれない。

「だったら余計にここに居ちゃいけないよね。」

海を巡るか、森に入るかを考えた末、私は森の中に入っていくことに決めた。

パッと見た感じ、海岸沿いには何もないし、何か変化を求めるのならば森のほうが良さそうな気がする。

「何か危ないもの見つけたらすぐに逃げてくれば大丈夫だよね…。」

そう1人決意を固めて、森へと歩を進めていった。








しっかし……なんでこんなに暑いんだろ…。

無理もない、だって日本は今12月。暦の上では立派な冬だ。

当然着ている服も六角高校制服(冬バージョン)。

コートはとっくに脱ぎ捨ててきたけど、草が伸びきっているこの道(?)で袖を捲り上げるのはあまりに危険だ。

なんだか見たこともないような草花もあるし…毒がある植物があってもおかしくないだろう。

それにしてもここは超っ、暑いし、おまけに熱帯気候でジメジメしている。

でも…。

「空気おいし~♪」

なんだかんだで大物な私(自称)でしたw







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