地味なあの子は有名人?
「そうだよ!今まで辛い思いしてきたのに何でまだ苦しもうとするんだよ!」
俺はそう言って佳菜に近づいて抱き締めた

「お前は俺たちを騙した訳じゃない、
お前が必死に考えて決めた事だろ?
俺たちにいつ言おうか考えて苦しんだんだろ?
俺たちの事思ってくれたんだろ?

それは騙そうとするやつのする事じゃない

お前は充分に苦しんだ
もう幸せになっていいんじゃないの?

俺が幸せにするから…
絶対幸せにするから…

『終わり』とかそんな悲しい事言うなよ…」


俺は
『騙された』とか
『憎しみ』とか
『怒り』とか
そういうのがまったくなく
ただ目の前にいる女の子が
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