地味なあの子は有名人?
「おい、お前さっきからケータイと見つめ合ってるけど、どうかしたの?」
いきなり松原が話かけてきた

俺は焦ってケータイを閉じた

「何もねーよ、普通に見てただけだし」
「ふーん、ならいいけど…」

そんな事を言いながら松原と会話をしていると

「今日も来たぜー」
「昨日さぼったよな。ウザイんですけど…」
いつものようにクラスが騒がしくなった

そう、椎野が来たのだ

俺がかばってから女子は言わなくなったけど
今度は「男子」の標的になってしまった

「椎野、おはよ。」
「おはよう」
いつものように挨拶を交わす

男子に悪口を言われても普通にしている椎野。

いつか椎野がこの学校を去ってしまうんじゃないか
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