地味なあの子は有名人?
椎野は不思議そうにしている
そして椎野がドアを開けようとした

「開かないぜ!屋上のカギは俺が持ってっから」
松原がそう言ってポケットからカギを出した

椎野は逃げようとするが俺達が止める
「俺達は本気だ…目つけられるとかそんな事気にしてない。」
「そうだよ…人の顔色ばっか伺って生きて行くなんて面白くねーんだよ」


椎野は下を向いた
そしてゆっくり口を開いた

「私…昔から友達いないの…一人でいるのが当たり前で…だから失うのが怖い…」
そう言って椎野はその場に崩れた

初めてきいた本音
これが椎野の本当の気持ち

「俺達はいなくならねーよ、何があっても。」

椎野は顔をあげた
椎野の目にはいっぱいの涙がたまっていた
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