地味なあの子は有名人？

そんな時だった
佳菜のマネージャーさんが監督に挨拶をしているのが見えた

佳菜きたのか…
久しぶりだな。

「章悟、私ね椎野さんに会いたい」
隣で愛梨が小さくつぶやいた
「会ってどうすんの？」
「『ありがとう』って言えなかったから、『ありがとう』って言いたい…それで友達になりたい☆」

椎野、お前はもう一人じゃないよ。
こうやってお前の味方になってくれる人がどんどん増えて行くんだよ

「じゃあ教室こいよ、あいつほとんど自分の席て暮らしてるから」
「そうなの？じゃあ今度行く！」
愛梨は顔を明るくして言った

椎野が愛梨の事を聞いたらどんな気持ちになるだろ
どんな反応するんだろ
あいつの事だから驚くか…

「章悟おはよ！愛梨さん初めまして。椎羅 佳菜です。」
気づくと佳菜は目の前にいて、
明るく微笑んでいた。