歪な彼カノ関係
走り去ろうとする彩の腕をぐっと引っ張る



『…彩』



引っ張った時は抵抗しようとしていたけど俺が名前を呼ぶとピタッと動きが止まった



……愛美に言われた事ちゃんとやらなきゃな。



“きっかけがなんであろうと自分の気持ちを相手に伝えてあげないと相手には伝わらないんだよ?!”



愛美が俺に殴り込みにくる勢いで言い放った言葉



だけどそこには愛美の親友を大切にしている気持ちが滲み出ていた



ちゃんと……ちゃんと…伝えて…砕けた時はその時だ



覚悟を決めて彩の目を見る



彩が少し息を呑んだのがわかった



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