雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
Rain*Love 1
∟雨の日の不思議な人
――4月。
高校2年生に進級してから、2週間がたった日の放課後。
「うわっ、雨降ってきた!」
窓を見ながら、最後に最悪!と言った彼女。
「傘持ってきてないの?」
「雨降らないと思ってたから、持ってきてないの。
まあ、傘立てから誰かの傘でも借りて帰るかな。」
いやいや、それはだめでしょ。
と、思いながらも「そっか」と答えた私。
さっきまでは曇っていたのに、急にポツリポツリと振り出してきた雨。
窓の外を見ると、大半の人が鞄を頭の上に持ち、傘の代わりにして走って帰っている。
「今日は、旧図書室に行くの?」
「うん」
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