雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
Rain*Love 1

∟雨の日の不思議な人





――4月。
高校2年生に進級してから、2週間がたった日の放課後。




「うわっ、雨降ってきた!」




窓を見ながら、最後に最悪!と言った彼女。




「傘持ってきてないの?」



「雨降らないと思ってたから、持ってきてないの。
まあ、傘立てから誰かの傘でも借りて帰るかな。」




いやいや、それはだめでしょ。
と、思いながらも「そっか」と答えた私。




さっきまでは曇っていたのに、急にポツリポツリと振り出してきた雨。




窓の外を見ると、大半の人が鞄を頭の上に持ち、傘の代わりにして走って帰っている。




「今日は、旧図書室に行くの?」



「うん」


< 1 / 259 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop