雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
確かに繭の言う通り、太陽が柏木さんに告白しているのを見てから、太陽との距離感がわかんなくなっちゃった。
だから、卒業旅行もできるだけ繭や彰くん、和樹くんの傍に居た。
できるだけ、太陽の隣にならないように―――。
太陽が話しかけてくれたけど、素っ気ない態度をとってしまった.......と思う。
たぶん、太陽もそのことに気付いている。
それに、避けている原因が、あの日の出来事だってことも――。
「美雨?」
「繭に、ちゃんと話すね。」
私は、深呼吸をして、心を落ち着かせる。