雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
それが、私の好きな人なのかもしれないのだけど。
「まあ、美雨が楽しいのならいいんだけどね!」
満足そうに繭は微笑んで、付け加えるように言った。
「ちなみに今日の降水確率は、放課後の時間帯に20%だってさ。」
20%...。
だめ元でもいい。
少しでいい。
ほんの少しでもいいから、雨が降ってほしい。
そしたら、雨男くんに会える確率が、高くなるから。
いつもは、大雨や小雨や基本的に1日ずっと雨の日にしか会っていない。