雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。




だって太陽は、私のことが好きじゃないから。


中学の時、友達に『美雨のこと好きじゃない』って、話しているのを聞いてしまったことがある。




結果がわかっているのに、自分の気持ちを伝えるほどの勇気を、私は持ち合わせていない。




きっと、私たちには今の関係性が性に合っているんだと思う。




だから、せめて。



せめて、今の関係性を壊さないように。




太陽に彼女ができるまでは、私が太陽の傍にいたいから――。




「美雨、今日の放課後、暇か?」



「暇だよ?」




どうしたんだろう?


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