雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。





「え?」




その声に私は、太陽に視線を向け、今度は聞こえる声で言った。




「なんで、雨男くんのふりを、したの?」




ちゃんと、話してほしい。



そう思うのに。




「なんのことだ?」




きみは、知らないふりをするんだ―――。




「太陽が、雨男くんなんでしょ?」




根拠は、ない。
これは、私の直感。賭けだ。




「俺が、雨男くんなわけないだろ?」



それに、雨男くんって誰なんだ?と笑いながら最後に言った。


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