雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。





最後に太陽に伝えてから、死にたい。



動け、私の口っっ!




パクパクと口を一生懸命動かしてみる。




そこに太陽がいるのかも、わからないのに―――。



私は、それでも伝えるんだ。




〝太陽が、好き〟って―――。




なのに、口から声が出ない。




だから、最後の力を振り絞って、太陽の顔を見ようと微かに目を開く。




そのタイミングで、愛おしい人の声が聞こえた。





『み....う、っ、好き....だ、愛っ、して...るッ』





夢でも見ているのだろうか。



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