雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
話してしまったら。
事実を美雨が知ってしまったら。
美雨の傍にいて。
彰と和樹としょうもないことで笑って。
時々、繭にぶつぶつ言われて。
そんな今までの日常が壊れてしまうから――。
いや、違う。
俺が、本当に怖いと思ったのは。
美雨の傍にいられなくなること、だ―――。
美雨に話すのが、本当は怖い。
だから、ずっと避けてきた。
でも、それが返って美雨を苦しめてたんだな....