雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
だから、最後の力を振り絞って、俺は美雨に聞こえるように言ったんだ。
『み....う、っ、好き....だ、愛っ、して...るッ』
〝美雨が好きだ、愛してる〟って―――。
でも、やっぱり声が思ったようにでなくて。
声を出す度に身体に響いて。
自分の体の限界がわかる。
俺の〝死〟が―――。
美雨だけでも助かるのなら、俺の本望。
でも、できるのなら。
もし、神様がいるのなら。
俺も助けてください―――。