雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
急に、不安な気持ちに駆られる。
不安になる理由なんて、ないはずなのに...
「美雨」
とても優しい声色で、私の手をぎゅっと握った太陽。
それだけで、さっきまでの不安が嘘のように無くなる。
太陽が手を握ってくれただけで、不安が無くなるなんて。
どれだけ太陽のことが好きなんだろうと、思い知らされる。
それにしても、太陽から手を握られるのは、初めてかも。
今日は、太陽と初めてのことばかり。
嬉しい...。
「家まで送るから、帰ったらすぐ寝ろよ?」
私はコクリと頷き、手はお互いに繋いだまま、家までの道のりを一緒に歩いて帰った―。