雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。




「で?」



「え?」



「何が好きなの?」



「なんでもないよっ」



雨男くんには、関係のないことだしね!



「もしかして、美雨の好きな人とか?」




どこかワクワクしているような態度が、声色から伝わった。




「そ、そんなわけ、ないじゃんっ!」




図星をつかれて、言葉を噛んでしまう。




「そっか。
美雨は、僕に話してくれないんだ?」



そういうつもりは、なかった。


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