雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
∟雨の日の忘れた匂い
いつも通りに授業が進み、お昼休みには繭と太陽たちとたわいもない話をして1日が終わった。
そして、放課後。
旧図書室に行って席に座り、雨男くんが来るのを待つ。
昨日、雨男くんが言っていた通り、今日1日ずっと雨が降っていた。
まるで、雨の日がわかっているかのように――。
すると、コンコンと小窓を叩く音が鳴った。
窓を開けながら「待ってたよ」と言う私。
「何か、聞きたいことがあるみたいだね?」
「聞いても、いいの?」
きっと、何が聞きたいかわかっていると思うから。