雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
――卒業旅行当日。
バスと新幹線に揺られて、2時間弱。
無事に京都に着くことができた。
「やっと着いた~!」
「京都だぜ、太陽、彰っ!」
「京都だな」
「和樹、あんまりはしゃがないで。恥ずかしいから。」
繭、和樹くん、太陽、彰くんの順番で話す。
私は、その光景がなんだか可笑しくて、つい笑ってしまった。
「美雨」
「なに?」
さっきまで彰くんの傍に居た太陽が、私の隣に来た。