雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
∟ライバル出現
—――夕方。
昼間に予定していた観光場所をなんとか全部回ることができた。
今は、今日の夕ご飯の準備をしている。
班のみんなで協力して自分たちで夕飯を作る。
旅行の定番と言えば定番。
「ねえ、美雨は神社で何のお願い事をしたの?」
ふいに聞いてきた繭に、ピクリと体が反応してしまった。
「やっぱり、太陽くん?」
横にいる繭を見ると、ニタリと笑っていた。
「繭こそ、何をお願いしたの?
やっぱり、彰くん?」
「な....っ!」
私が言うと思っていなかったのか、目を見開いて驚いている。