雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。
∟さようなら私の好きな人
「ふぅ~...」
窓の近くにある椅子に、一息つきながらゆっくりと座った。
晩御飯を食べ終え、あとは就寝するだけ。
就寝時間までは、このホテルの外に出ない限り自由にしてていいみたい。
班で話す子たちもいれば、女の子たちで部屋に集まっている子など、最後の卒業旅行をそれぞれ楽しんでいる。
もちろん、私も。
この部屋には、今、私一人しかいない。
繭は、彰くんたちの部屋に遊びに行っている。
私も誘ってくれたけど、今はなんとなく一人になりたかった。