伊東さんの運命の相手はクズでした。




朝。


安眠妨害を防ぐ為にいつも遮光カーテンを隙間無く閉めてるはずなのに何故か日差しが当たってる気がする。


閉め忘れたか?
最悪。休みだから寝溜めを出来るだけしようと思ってたのに。


しかも何故か犬が吠える声が聞こえる。
おかしい、俺が今住んでるところはもう5年以上住んでるけどペット禁止で25階なので聞こえたことが無かった。


これは夢か。夢だな。うん、二度寝しよ。

ゴロンと寝返りをうつと何かに当たった。こんなでっかい物ベッドに置いたっけなと目を半分開ければ見知らぬ男が居た。




げ、誰だこいつ。


思わず蹴り飛ばしそうになったのを寸前のところで止める。


ここはどこだ。
小綺麗で狭い部屋はどう見ても自分のじゃない。
昨夜からの記憶を呼び起せば案外簡単に出て来てくれた。




あー、はいはい。なんとなく思い出してきた。


いつもと比べて仕事が楽に終わった昨日は今日が休みという事を良いことに適当に誰か捕まえようとしてたんだ。




そこで1人で呑んでた男がいたから彼女の相談聞くフリして度数高い酒呑ませベロンベロンに酔わせてからの行為になだれ込み。うはは。


我ながらよくやるわと自嘲気味に笑う。



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