【完】最期のラブレター
クラスの男の子で、いつも泣いてて。
私の事を真知ちゃんって呼んでた。



「……泣き虫亮くん?」



「そう!思い出してくれたのね~。」



思い出すも何も。
1番仲良かったし、私。


なんで忘れてたんだろ。
確かに小3のときと高3じゃ全然顔違うし。
面影も少ししかないけど。
名前見ても思い出せないなんて。
私、めっちゃ失礼じゃん。



「あの頃よく真知ちゃんの話をしてくれたから。
 今でも忘れずに覚えてたわ。
 ほんとう、来てくれてありがとうね。」



「いえ、全然。」



渋谷くんが、泣き虫亮くんだと気付いてから。
あの頃の記憶がどんどん蘇る。


一番仲が良かった男の子。
いつも泣いていた、男の子。


______



「泣き虫~、ヘタレ!」



「うぅ、返してよ~。」



「うるせえ泣き虫亮!」



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