【完】最期のラブレター
もう何年も前に見せたうしろ姿を。
好きだと言ってくれた。
私にとって何気ない出来事を。
あなたは、死ぬまで特別だと言ってくれた。
手すりの所まで歩いてくる。
身を乗り出して下を見れば。
足がすくみそうなほどの高さがあって。
ここを飛び降りたのかと想像すると。
怖くて身震いした。
亮くんが最後に見た景色はどんなだっただろうか。
綺麗な星空だっただろうか。
今、空を見上げれば。
夜に染まりかけた濃紺と淡いオレンジのグラデーションで。
一番星が顔を出していた。
泣いているような、笑っているような。
そんな、空模様。
ああ、あなたが最後に見た景色が。
こんな景色なら良いのに。
そしたらきっと、亡くなったあなたも。
少しは報われるだろうに。
「もっと、早く告白しなさいよ。」
あなたが私のうしろ姿が好きだと言うのなら。
私はあなたの守られている姿が好きだった。
私を頼ってくれて、必要としてくれて。
笑いかけてくれる。
そんなあなたが、私も。好きだった。
「私だって、好きだったわよばか」
好きだと言ってくれた。
私にとって何気ない出来事を。
あなたは、死ぬまで特別だと言ってくれた。
手すりの所まで歩いてくる。
身を乗り出して下を見れば。
足がすくみそうなほどの高さがあって。
ここを飛び降りたのかと想像すると。
怖くて身震いした。
亮くんが最後に見た景色はどんなだっただろうか。
綺麗な星空だっただろうか。
今、空を見上げれば。
夜に染まりかけた濃紺と淡いオレンジのグラデーションで。
一番星が顔を出していた。
泣いているような、笑っているような。
そんな、空模様。
ああ、あなたが最後に見た景色が。
こんな景色なら良いのに。
そしたらきっと、亡くなったあなたも。
少しは報われるだろうに。
「もっと、早く告白しなさいよ。」
あなたが私のうしろ姿が好きだと言うのなら。
私はあなたの守られている姿が好きだった。
私を頼ってくれて、必要としてくれて。
笑いかけてくれる。
そんなあなたが、私も。好きだった。
「私だって、好きだったわよばか」