この暴君、恋すると手に負えません
ーーそしてそんな危機的状況で私の前にまたあの美しき男は現れた。
その男は、突然屋上の扉を勢いよく蹴飛ばしで現れたかと思えば、息を切らせながら光希さんのナイフを握る腕を掴みあげる。
「......虹美、無事か!?」
「帝さん!?」
よくみると髪はしっとり濡れていて、きっと部屋に私がいなかったから慌てて駆けつけてくれたのかもしれない。
光希さんは腕を捻られ痛みでナイフを床に落としてしまうが、暴君はそれを蹴飛ばしてた。