この暴君、恋すると手に負えません
#6 暴君と新人執事


ーーあれからというもの、私は暴君の目をまともに見れずにいた。

しかしあの暴君は、当然そんな私を放置することはせず反応を楽しむように日々私に何かと手出しをしてくる。

それが最近の私の悩みだ。

そんな中、今日は桐生さんと一緒に朱鳳家の書庫整理をすることになっていた。しかし時間を過ぎても桐生さんの姿は見られず。

桐生さんが時間に遅れるなんて初めてだった。

「......桐生さん、どうしたんだろう?」

私は心配になり執事室に足を運んだ。
すると私の背後に物凄い勢いで徐々に距離を縮めながら駆け寄ってくる者がいた。

そう、その者とはーー......


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