この暴君、恋すると手に負えません
むしろ教えているはずの私が足手まといになっていて、負けじと慌てて脚立に上って高い位置の棚に本を詰めていた。
しかし、降りる時に踏み外してしまい私はバランスを崩して床に倒れ込むように落ちてしまう。
だがその時、慌てて駆け寄った瑛斗が私を包み込むように抱き止める。だが脚立から落ちた勢いがあり、そのまま床に倒れ込んでしまった。
「......っ、虹美、大丈夫?」
「う、うん。ありがとう」
受け身になってくれた瑛斗の胸の中で私は照れくさ気に言うと、そのまま私を抱き締めたまま、瑛斗は上半身を起こした。