この暴君、恋すると手に負えません
ずっと傍観していた私もこの光景を目にすると、嫌でも現実を受け入れるしかなかった。
震える手を握り締めてゆっくり歩き出した。そして間合いを取って瑛斗を見つめながら口を開く。
「瑛斗、こんな事しちゃだめだよ」
「......ごめんね、虹美。せっかく再会した幼馴染がこんな事する人間でショックだったよな?」
「......何でこんな事するの?私はこの状況目にしてもやっぱり信じられない」
すると瑛斗は立ち上がり銃口を私に向けて、あの人懐こい笑みではなく、感情を失った人形のように薄笑いを浮かべた。
「虹美が知ってる俺はもういない。八年も経ってるんだから変わらない人間なんていないよ」
暴君は私を庇うように腕を伸ばし、自分の身を盾にした。私は暴君の陰から瑛斗を見つめた。
「......虹美っ!?」
そして私の予期せぬ行動に暴君は思わず声を荒げた。