この暴君、恋すると手に負えません


そう、私が瑛斗の元へ歩み寄り、拳銃を握る手を掴んだからだ。

「......虹美?」
「本当に変わったんだったら私を撃ってみなさいよ」

すると瑛斗は驚きが隠せず目を大きく見開く。

「自分が今何してるか分かってるの?」
「うん」
「虹美がそこまで体を張って朱鳳帝を守る必要があるの?」
「あるよ、だって私は帝さんと契約したから。危ない目に遭ったら守るって」

すると、少しだけ瑛斗が拳銃を握る手が震えているのが分かると、私は安堵の息を洩らす。


ーーその時だった。


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