この暴君、恋すると手に負えません
#7 暴君からの贈り物
ーーここはどこ?
ゆっくり目を開くと、其処は見慣れた自分の部屋だった。どうやら私は眠っていたらしい。
今まで見ていたのは私の夢の中の話だったのだろうか。でもやけにリアル過ぎる。そしてぼんやりした視界の中、誰かが私の手を握り締めている事にようやく気づく。
其処に私の手を握り締めたまま、ベッドにうつ伏せ眠っている暴君の姿があった。
ーーな、何でこの人がここで寝てるの!?
手を離そうにもしっかり握り締められているため、私は諦めて上半身を起こした。