この暴君、恋すると手に負えません


「......瑛斗?」

私はそんな瑛斗を心配そうに見つめながら、ベッドから降りて歩み寄る。

「......虹美って帝様と付き合ってるの?」
「やめてよ、そんなわけないでしょ!?」
「ごめん、でも虹美は帝様の事が好きなの?」
「あんな暴君なんか好きなわけ......っ」

私は瑛斗の問い掛けに答える事が出来なかった。

あんな暴君を好きになるなんてあり得ない。だけど暴君の事を嫌い......ではなくなっている自分がいて、答えるのを躊躇してしまった。

その様子を見兼ねたのか、瑛斗は困ったように笑ってこう呟く。


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