この暴君、恋すると手に負えません



一方、光希様のオフィスでは密かな作戦会議が行われていた。


話によれば、虹美が朱鳳家からいなくなった時に帝様と光希様、それに玲奈様の三人が手を組んでいたらしい。

誉様の意識を虹美から離れさせるために、二人は婚約会見まで開いて誉様の描くシナリオ通りになるように上手く演じていたという真実を耳にした。


私とハチは安堵の息を洩らしつつも、光希様の描いたシナリオを最後まで目を通すと、和やかな雰囲気は一変した。


「……光希様、これはどういう事ですか!?」


ハチが驚きの声を上げるのも無理はない。何せ光希様が描いたシナリオは私たちの想像を絶するものだったからだ。


< 315 / 409 >

この作品をシェア

pagetop