この暴君、恋すると手に負えません

そう、その温室内にはレインボーローズで埋め尽くされていたのだ。色鮮やかな虹のようなとても美しい薔薇の庭園に、私は感極まって泣いてしまった。

帝さんがこの庭園を作った理由が言葉にしなくても分かったからだ。



「泣くほど嬉しいか?」



意地悪な言葉に私は悔しさを感じつつも首を縦に動かした。



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