この暴君、恋すると手に負えません
「桐生」
「な、何でしょうか?」
嫌な予感しかしない。
「この前の誉のシナリオの件での事だが、お前に罰を与える」
--やはり、嫌な予感ほど的中するものだ。
「……罰と申されますと?」
「お前、今夜光希と食事に行くそうだな」
「なっ、何でそれを!?」
「光希から聞いた」
まだ何の返事もしていないのに勝手に決められていて、その上、帝様にまでその情報が伝わっているなんて。
穴があったら入りたい気分だ。