この暴君、恋すると手に負えません
「……っ、どうして今それを言うんですか!?」
私は不覚にも感情的になってしまった。
すると目の前で困ったように笑いながら帝様は呟く。
「……光希と桐生の気持ちを考えたら、伝えるタイミングは今だと思ったから伝えた。半ば無理矢理お前らを引き離した責任はあるからな」
「……そう、ですか」
--帝様の思いやりが十分伝わった。
この人は強引で横暴な王様みたいな男だが、根は誰よりも思いやりに溢れた人だという事は仕えているから知っている。
だけどすみません。
帝様、私は--……。