この暴君、恋すると手に負えません


「……だろうな。真夜中にホテルで一人探すくらい大事にしてるみたいだしな」


--やはり、この人は全てを見透かしているようだ。


きっと私が光希様に抱いている気持ちも知っているのだろう。


「それよりなかなか似合ってんじゃねぇか。綺麗だぞ、桐生」


油断している時に帝様が思わぬ一言を申されたものだから、私は恥ずかしくなってその場から走って逃げ出してしまった。


光希様。
私はあの後、ブルーサファイアについて調べたんです。


サファイアは9月の誕生石。


そしてあのブルーサファイアはあなたがその変わらぬ想いを込めて贈ってくれた私への誕生日プレゼントだという事に--……。


< 408 / 409 >

この作品をシェア

pagetop