この暴君、恋すると手に負えません


その人物はいつも眼鏡をかけた何を考えているか分からない男を引き連れて、先頭を威張り散らした王様のように歩いている。



そう、奴こそがーー…...



「おいお前ら、ちゃんと予定通りに進めてくれてるんだろうな?」



私の大嫌いな暴君、朱鳳帝だ。



すると暴君は私を見るなり、意味深に口角を吊り上げ歩み寄ってきた。



肌荒れなんて永遠に不縁なほど綺麗な白肌、センター分けの前髪から覗く妖艶な瞳、鼻筋も外国人かよってほど高く、唇の下にある黒子がより彼の色気を醸し出していた。


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